令和3年度 須崎くろしお 病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 0 14 10 13 46 72 139 361 559 341
【定義】
・集計期間内に退院した患者様を集計の対象としています。
・年齢は、10歳刻みで集計(0歳台は0歳以上10歳未満を指します)。
・年齢は、入院日の満年齢となります。
・年齢階級は、90歳以上を1つの階級として設定しています。

【解説】
 当院における令和3年度の退院患者数は1555名で、前年度(1520名)より35名増加しています。
 平均年齢は78.8歳(男性74.9歳、女性81.8歳)でした。当院で最も退院患者が多かった年齢階級は、80歳から89歳の患者であり、退院患者全体の35.9%を占めています。
 また、「人生100年時代」という言葉が最近何かと話題にのぼるように、当院での100歳以上の退院患者数も11名(男性4名、女性7名)と超高齢化社会が反映されています。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050130xx9900xx 心不全 56 24.52 17.35 7.14 88.52
100380xxxxxxxx 脱水症 51 24.87 10.66 9.80 82.96
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 45 37.00 13.14 4.44 82.71
180030xxxxxx0x COVID-19(新型コロナウイルス感染症) 24 7.96 10.47 12.50 58.29
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 17 46.88 20.57 29.41 87.76
【定義】
・DPCコードとは、診断群分類を表すコードです。傷病名と治療方法(手術や処置など)の組み合わせによって分類されますので、同じ病
 気でも治療方法が違えばDPCコードは異なります。
・平均在院日数(自院)とは、病院に入院していた日数(在院日数)の平均値です。
・平均在院日数(全国)とは、厚生労働省から公表されている令和3年度における全国のDPC対象病院の在院日数の平均値です。
・転院率とは、当院から他の病院に移動して継続入院(転院)することとなった患者様の割合です。
・患者用パスとは、疾患ごとに作成された入院診療計画書です。当院では、入院時にお渡しするため、公開はしていません。


【解説】_内科
 令和3年度の内科の退院患者数は、586名で前年度(600名)より14名減少しています。
 最も多い症例は、「心不全」で、平均年齢は88.5歳です。高齢者が多く、平均在院日数も全国平均より長くなっていますが、8割近くが軽快退院されています。
 また、現在、大きな問題となっている「新型コロナウイルス感染症」に関しては、入院協力医療機関として、感染対策に留意して軽症および中等症を中心に受入れをしております。
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 25 31.28 13.14 12.00 85.36
060210xx99000x ヘルニアの記載のない腸閉塞 21 15.81 9.00 14.29 73.24
100380xxxxxxxx 脱水症 18 16.89 10.66 - 83.22
040040xx9900xx 肺の悪性腫瘍 11 23.64 13.12 - 84.00
060102xx99xxxx 穿孔又は膿瘍を伴わない憩室性疾患 8 8.38 7.70 - 74.88
【定義】
・DPCコードとは、診断群分類を表すコードです。傷病名と治療方法(手術や処置など)の組み合わせによって分類されますので、同じ病
 気でも治療方法が違えばDPCコードは異なります。
・平均在院日数(自院)とは、病院に入院していた日数(在院日数)の平均値です。
・平均在院日数(全国)とは、厚生労働省から公表されている令和3年度における全国のDPC対象病院の在院日数の平均値です。
・転院率とは、当院から他の病院に移動して継続入院(転院)することとなった患者様の割合です。
・患者用パスとは、疾患ごとに作成された入院診療計画書です。当院では、入院時にお渡しするため、公開はしていません。


【解説】_外科
 令和3年度の外科の退院患者数は、364名で前年度(394名)より30名減少しています。
 最も多い症例は「腎盂腎炎」での入院です。“腎盂腎炎”とは、尿路感染症のひとつで、腎臓が細菌に感染し炎症が起きる病気です。症状は発熱や悪寒、腰背部痛などが典型的で、治療は、抗菌薬の投与となります。全国の平均在院日数(13.14日)に対し、当院の平均在院日数は31.28日と長期になっています。症状が安定したのち、安静による筋力低下・生活能力低下に対し、回復期リハビリテーション病棟や地域包括ケア病棟で十分なリハビリテーションを行うことが全国平均より長期入院となる要因です。
 次いで症例数が多いのは、「イレウス(腸閉塞)」による入院です。緊急手術が必要となる場合もありますが、当院では薬物治療などの保存療法が多い傾向にあります。
 また、どの症例も自宅への治癒・軽快退院の割合が高いのも特徴です。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
070230xx01xxxx 変形性膝関節症 人工関節置換術等 44 41.89 23.02 4.55 79.20
160800xx01xxxx 股関節・大腿近位の骨折 人工関節置換術等 43 65.53 25.32 11.63 85.81
160690xx99xxxx 胸椎、腰椎以下骨折損傷 41 42.88 19.34 12.19 84.22
160980xx99x0xx 骨盤損傷 20 52.35 19.02 - 85.15
160800xx99xxxx 股関節・大腿近位の骨折 手術なし 19 40.21 15.02 47.37 88.42
【定義】
・DPCコードとは、診断群分類を表すコードです。傷病名と治療方法(手術や処置など)の組み合わせによって分類されますので、同じ病
 気でも治療方法が違えばDPCコードは異なります。
・平均在院日数(自院)とは、病院に入院していた日数(在院日数)の平均値です。
・平均在院日数(全国)とは、厚生労働省から公表されている令和3年度における全国のDPC対象病院の在院日数の平均値です。
・転院率とは、当院から他の病院に移動して継続入院(転院)することとなった患者様の割合です。
・患者用パスとは、疾患ごとに作成された入院診療計画書です。当院では、入院時にお渡しするため、公開はしていません。


【解説】_整形外科
 令和3年度の整形外科の退院患者数は、310名で前年度(311名)より1名減少しています。
 整形外科全体の21.0%が大腿骨骨折症例であり、そのうち、手術を行った症例は61.5%と半数以上を占めており、在宅復帰率は38.5%となっています。
 最も多い症例は、クリニカルパスを使用した「変形性膝関節症」です。70歳以上の割合が86.4%であり、男性より女性の割合が高く、70.5%を占めています。自宅への軽快退院は95. 5%と術後成績も安定しています。
 当院では、クリニカルパスを使用して、医療の標準化と平均在院日数の見直しを図っており、術後のリハビリ治療も一貫したリハビリテーション提供体制をとり在宅復帰に向けた治療を継続的に行っています。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010060x2990401 脳梗塞(発症3日以内) 6 12.17 15.63 16.67 61.33
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 5 13.40 8.30 - 80.00
010061xxxxx0xx 一過性脳虚血発作 4 5.25 6.40 - 71.00
010060x0990200 脳梗塞(発症4日以降) 3 57.00 20.42 33.33 82.67
010230xx99x00x てんかん 2 3.50 7.22 - 65.50
【定義】
・DPCコードとは、診断群分類を表すコードです。傷病名と治療方法(手術や処置など)の組み合わせによって分類されますので、同じ病
 気でも治療方法が違えばDPCコードは異なります。
・平均在院日数(自院)とは、病院に入院していた日数(在院日数)の平均値です。
・平均在院日数(全国)とは、厚生労働省から公表されている令和3年度における全国のDPC対象病院の在院日数の平均値です。
・転院率とは、当院から他の病院に移動して継続入院(転院)することとなった患者様の割合です。
・患者用パスとは、疾患ごとに作成された入院診療計画書です。当院では、入院時にお渡しするため、公開はしていません。


【解説】_脳神経外科
 令和3年度の脳神経外科の退院患者数は、70名で前年度(83名)より13名減少しています。全体の半数以上が「脳梗塞」で発症時期や重症度、治療内容により細分類されています。
 最も多い症例は、「脳梗塞(発症3日以内)」で病態に応じてエダラボン(ラジカット)療法もしくは早期からリハビリでの機能回復訓練を行い、在宅へ復帰できるよう支援しております。また「脳梗塞(発症4日以降)」では、高知県脳卒中地域連携パスの連携保険医療機関としてリハビリを中心とした患者様を受け入れております。

また、脳梗塞のデータに関しては、「⑤脳梗塞の患者数」もご参照ください。
眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020110xx97xxx0 白内障 手術あり 185 2.04 2.71 - 78.63
02006xxx97xxxx 眼の良性腫瘍 20 2.15 3.41 - 68.35
02001xxx97x0xx 角膜・眼及び付属器の悪性腫瘍 6 2.00 7.51 - 84.17
020230xx97x0xx 眼瞼下垂 手術あり 4 2.00 2.94 - 85.50
020110xx99xxxx 白内障 手術なし 2 1.00 2.61 - 84.00
【定義】
・DPCコードとは、診断群分類を表すコードです。傷病名と治療方法(手術や処置など)の組み合わせによって分類されますので、同じ病
 気でも治療方法が違えばDPCコードは異なります。
・平均在院日数(自院)とは、病院に入院していた日数(在院日数)の平均値です。
・平均在院日数(全国)とは、厚生労働省から公表されている令和3年度における全国のDPC対象病院の在院日数の平均値です。
・転院率とは、当院から他の病院に移動して継続入院(転院)することとなった患者様の割合です。
・患者用パスとは、疾患ごとに作成された入院診療計画書です。当院では、入院時にお渡しするため、公開はしていません。


【解説】_眼科
 令和3年度の眼科の退院患者数は、225名で前年度(132名)より93名増加しています。
 眼科の入院は手術目的が多く、最も症例数が多いのは「白内障」です。白内障は全症例数の83.1%を占め、平均年齢は78.7歳(男性77.4歳・女性79.5歳)です。高齢の患者様が多いですが、片眼ずつの短期入院が基本となり、高齢の方でも手術が可能で視機能の改善が期待できます。自宅への軽快退院も100%と術後成績も安定しています。
 また、腫瘍疾患の治療では県内唯一の眼腫瘍を専門とする医師による手術を行っています。
小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
今年度は、該当がありません。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 4 - - 3 1 4 1 8
大腸癌 1 2 - - 2 5 1 8
乳癌 - - - - - 3 1 8
肺癌 1 - - 1 1 10 1 8
肝癌 - - - - 2 3 1 8
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
【定義】
・5大癌とは、胃癌、大腸癌、乳癌、肺癌、肝癌になります。
・UICC病期分類とは、国際対がん連合(UICC)によって定められた、
(1)原発巣の大きさと進展度、(2)所属リンパ節への転移状況、(3)遠隔転移の有無の3つの要素によって各癌をⅠ期(早期)からⅣ期(末期)の4病期(ステージ)に分類するものです。
・集計対象期間中に複数回入院された患者様も、1例としてカウントしています。


【解説】
 最も症例数が多いのが、前年度と同様に「肺癌」の13件です。主な診療科は、外科となっており、他院での治療後に緩和ケア病棟へ入院される症例が多いです。
 次いで症例数が多いのが、「胃癌」の12件です。初発症例の多くが、当院での検査結果により癌が発見され、手術目的に他院へ紹介となるケースが多いのが特徴です(手術目的に転院は16.7%)。
 また、全症例において初発より再発症例が多い(25件/58.1%)のは、当院が緩和ケア病棟を有しており、他院での初発治療を終え、緩和治療へ移行する為当院へ転院してこられる症例が多いことを示しています。緩和ケア病棟では、専任の医師、看護師およびコメディカルの多職種で構成されたチームが中心となり、患者様へのサポートを全力で行っています。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 6 13.17 58.83
中等症 54 28.37 82.76
重症 2 11.50 82.50
超重症 - - -
不明 - - -
【定義】
・重症度は、成人市中肺炎診療ガイドライン(日本呼吸器学会)による重症度分類システム(*A-DROPスコア)を用いています。
・市中肺炎とは、普段の社会生活の中でかかる肺炎のことです。
・細菌による肺炎の集計であり、インフルエンザウイルスなどのウイルスによる肺炎や、食べ物の誤嚥による肺炎、気管支炎などは集計対象外となっています。
 また、小児肺炎も集計対象外となります。
・A-DROPスコアとは、下記の5項目のうち1項目に該当すれば1点、2項目に該当すれば2点というように計算し評価点数をつけます
(5点満点)。評価点数が高ければ重症となります。
 ●A(Age=年齢):男性70歳以上・女性75歳以上
 ●D(Dehydration=脱水):BUN21mg/dL以上または脱水あり
 ●R(Respiration=呼吸):SpO2 90%以下またはPaO2 60Torr以下
 ●O(Orientation=見当識):意識障害あり
 ●P(Pressure=血圧):収縮期血圧90mmHg以下

 軽症:0点の場合。
 中等症:1~2点の場合。
 重症:3点の場合。ただし、意識障害(ショック)であれば1点でも重症とする。
 超重症:4~5点の場合。
 不明:重症度分類の各因子が1つでも不明な場合。


【解説】
 令和3年度の「肺炎」の症例件数は、全62件で前年度(55件)より7件増加しています。内訳は、軽症6件(9.7%)で中等症54
(87.1%)、重症2件(3.2%)、超重症0件となっており、人工呼吸管理が必要な症例は3件でした。
 当院の肺炎の重症度は軽症~中等症の症例が多く入院しており全体件数の96. 8%を占め、平均年齢は80.4歳と高齢者が多くなっています。なお、軽症の場合は外来治療が基本となりますが、患者様の状態によっては入院加療となるケースもあります。
 気管支喘息や COPD(慢性閉塞性肺疾患)を合併しているなど年齢が高いほど重症化しやすくなり、治療に要する期間も長くなる傾向があります。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 33 43.64 79.61 15.15
その他 15 56.87 78.00 20.00
【定義】
・脳梗塞等の患者数、平均在院日数、平均年齢、転院率別に示しています。
・脳梗塞のICD10コードであるI63$の症例について集計しています。
・ICD10コードとは、国際疾病統計分類-第10回修正(ICD10)に基づいて、様々な傷病名が分類され、コード化されています。
 WHO(世界保健機関)により1990年に採択された国際基準です。


【解説】
 令和3年度の脳梗塞の症例数は、48件で前年度(62件)より14件減少しています。
 全体の68.8%の患者さんが発症日から3日以内に受診されています。また治癒・軽快退院の割合は、85.4%と高く、自宅へ退院される割合も高くなっています。
 「脳梗塞」とは脳の血管が詰まって脳細胞が死んでしまう病気で、発症から治療までの期間が短いと、実施できる治療法の幅が広がります。早期発見、早期治療が重要となり、治療開始時期が早いほど治療成績が良く、後遺症のリスクも減らすことが出来ます。当院では、早期治療にあわせて、早期離床、早期リハビリテーション開始につなげ、ADL(日常生活動作)障害の軽減、在宅復帰に努めています。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ切除術(長径2㎝未満) 16 0.53 6.69 - 69.88
K6871 内視鏡的乳頭切開術 8 8.75 13.00 12.50 85.50
K5223 食道狭窄拡張術 4 18.00 29.50 25.00 58.00
【定義】
・診療科ごとの手術について症例数上位5位までを集計しています。
・Kコードとは、手術術式の点数表コードです。ただし、輸血は集計外です。
・平均術前日数とは、入院日から手術日までの日数の平均です。手術日当日は含まれません。
・平均術後日数とは、手術日から退院までの日数の平均です。手術日当日は含まれません。
・創傷処理、皮膚切開術、非観血的整復術、徒手整復術、軽微な手術は除外しています。
・患者数が10未満の場合は、「令和3年度病院情報の公表の集計条件等について」の記載に則り、「-」(ハイフン)と入力しています。


【解説】_内科
 令和3年度の内科の手術件数は、41件で前年度(31件)より10件増加しています。
 最も症例数が多いのは、前年度と同様に大腸ポリープに対する「内視鏡的大腸ポリープ切除術」です。外来でのポリープ切除後に経過観察目的での短期入院が多いのが特徴です。
 次いで症例数が多いのは、総胆管結石性胆管炎に対する「内視鏡的乳頭切開術(EST)」です。「内視鏡的乳頭切開術(EST)」とは、総胆管結石に対する内視鏡を用いた治療法です。内視鏡を使って胆管・膵管を造影する検査:ERCP(内視鏡的逆行性胆管膵管造影)を行った後、内視鏡から電気メスを挿入し、乳頭を切開後、採石等の治療を行います。
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K654 内視鏡的消化管止血術 7 10.29 61.14 - 71.86
K6335 ヘルニア手術(鼠径ヘルニア) 5 1.00 7.20 - 64.40
K672 胆嚢摘出術 4 6.00 30.25 25.00 73.00
K7182 虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴うもの) 2 0.50 12.50 - 72.00
【定義】
・診療科ごとの手術について症例数上位5位までを集計しています。
・Kコードとは、手術術式の点数表コードです。ただし、輸血は集計外です。
・平均術前日数とは、入院日から手術日までの日数の平均です。手術日当日は含まれません。
・平均術後日数とは、手術日から退院までの日数の平均です。手術日当日は含まれません。
・創傷処理、皮膚切開術、非観血的整復術、徒手整復術、軽微な手術は除外しています。
・患者数が10未満の場合は、「令和3年度病院情報の公表の集計条件等について」の記載に則り、「-」(ハイフン)と入力しています。


【解説】_外科
 令和3年度の外科の手術件数は、44件で前年度(64件)より20件減少しています。
 最も症例数が多いのは、前年度と同様に消化管の出血に対する「内視鏡的消化管止血術」、次いでクリカルパスを使用した「ヘルニア手術(鼡径ヘルニア)」となっています。
 「胆嚢摘出術」では、全身麻酔下での開腹胆嚢摘出術の症例が4件になります。急性胆のう炎や、胆石性急性胆のう炎に対し、抗生剤投与などの保存療法を行いますが、症状の改善がない場合は、手術療法とし術後成績も安定しています。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0821 人工関節置換術(肩、股、膝) 58 2.53 38.05 3.45 78.83
K0461 骨折観血的手術(大腿、上腕) 32 3.25 57.59 15.63 86.03
K0811 人工骨頭挿入術(大腿) 14 3.71 51.71 7.14 84.14
K0462 骨折観血的手術(前腕、下腿、足関節) 12 1.75 27.83 - 73.17
K0732 関節内骨折観血的手術(足) 5 3.60 53.60 - 73.40
【定義】
・診療科ごとの手術について症例数上位5位までを集計しています。
・Kコードとは、手術術式の点数表コードです。ただし、輸血は集計外です。
・平均術前日数とは、入院日から手術日までの日数の平均です。手術日当日は含まれません。
・平均術後日数とは、手術日から退院までの日数の平均です。手術日当日は含まれません。
・創傷処理、皮膚切開術、非観血的整復術、徒手整復術、軽微な手術は除外しています。
・患者数が10未満の場合は、「令和3年度病院情報の公表の集計条件等について」の記載に則り、「-」(ハイフン)と入力しています。


【解説】_整形外科
 令和3年度の整形外科の手術件数は、170件で前年度(164件)より6件増加しています。
 変形性股関節症や変形性膝関節症に対する「人工関節置換術」が58件と最も多く、平均年齢は78.8歳と70代以上が87.9%を占めています。また、そのうち女性が75.9%を占めているのも特徴で、クリニカルパスを使用し、早期の在宅復帰を支援しています。
 また、高齢者に多い骨折(大腿骨・上腕)に対する「骨折観血的手術」も多く、骨折による日常生活機能低下を最小限にするため、急性期治療後は回復期ケア病棟または地域包括ケア病棟での十分なリハビリテーションを行っています。
 いずれの症例も、自宅や紹介元の施設への軽快退院率が高いのが特徴です。
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 4 4.50 32.25 - 80.25
【定義】
・診療科ごとの手術について症例数上位5位までを集計しています。
・Kコードとは、手術術式の点数表コードです。ただし、輸血は集計外です。
・平均術前日数とは、入院日から手術日までの日数の平均です。手術日当日は含まれません。
・平均術後日数とは、手術日から退院までの日数の平均です。手術日当日は含まれません。
・創傷処理、皮膚切開術、非観血的整復術、徒手整復術、軽微な手術は除外しています。
・患者数が10未満の場合は、「令和3年度病院情報の公表の集計条件等について」の記載に則り、「-」(ハイフン)と入力しています。


【解説】_脳神経外科
 令和3年度の脳神経外科の手術件数は、6件です。
 最も症例数が多いのは、慢性硬膜下血腫に対する「慢性硬膜下血腫洗浄・除去術」です。この手術は、慢性硬膜下血腫に対して、頭蓋から血腫を洗浄除去する手術です。高齢者の転倒による症例が多く、入院後緊急での手術となることも少なくありません。術後には一定期間リハビリを行い、軽快退院されています。
眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術 185 0.01 1.03 - 78.63
K215-2 眼瞼結膜腫瘍手術 12 0.08 1.17 - 65.58
K216 眼瞼結膜悪性腫瘍手術 7 0.14 1.00 - 81.29
K224 翼状片手術 6 0.00 1.00 - 74.00
K2191 眼瞼下垂症手術 2 0.00 1.00 - 95.00
【定義】
・診療科ごとの手術について症例数上位5位までを集計しています。
・Kコードとは、手術術式の点数表コードです。ただし、輸血は集計外です。
・平均術前日数とは、入院日から手術日までの日数の平均です。手術日当日は含まれません。
・平均術後日数とは、手術日から退院までの日数の平均です。手術日当日は含まれません。
・創傷処理、皮膚切開術、非観血的整復術、徒手整復術、軽微な手術は除外しています。
・患者数が10未満の場合は、「令和3年度病院情報の公表の集計条件等について」の記載に則り、「-」(ハイフン)と入力しています。


【解説】_眼科
 令和3年度の眼科の手術件数は、223件で前年度(130件)より93件増加しています。
 白内障に対する「水晶体再建術」が全体の83.0%を占めています。クリニカルパスを使用し、1泊2日入院が典型的な症例です。また、両眼に白内障を患っている患者様は、片眼の手術後に一旦退院し、後日再入院して反対側の眼の手術を受けられることが多いのも特徴です。「水晶体再建術」185件のうち、64件(34.6%)が両眼の手術となっています。
 また、県内唯一の眼腫瘍専門医による眼瞼結膜腫瘍手術(悪性も含む)も19件あります。
小児科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
今年度は、該当がありません。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 1 0.06
異なる 1 0.06
180010 敗血症 同一 1 0.06
異なる 7 0.45
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる 1 0.06
180040 手術・処置等の合併症 同一 2 0.13
異なる 2 0.13
【定義】
・DPCコードは、6桁で集計しています(治療方法は分類に関連しません)。
・入院契機とは、入院の契機となった病気(入院契機病名)であり、DPC病名と入院契機病名が「同一」か「異なる」かにより分けて集計
 しています。
・「同一」とは、ある病気の診療目的で入院して、その病気の治療を行ったということを表し、「異なる」とは、ある病気の診療目的で入院した
 が、併発していた、若しくは入院中に発症した違う病気(この指標では、播種性血管内凝固や敗血症、手術・処置などの合併症)によ
 る治療が主だったものになってしまったことを表します。
・播種性血管内凝固や敗血症は、DPCで高額な点数が設定されている(=入院医療費が高くなる)ため、臨床的に根拠のある診断でな
 ければアップコーディング(不適切な入院医療費請求)を疑われかねないDPC病名とされています。


【解説】
①播種性血管内凝固症候群
 DICと呼ばれ、様々な重症の基礎疾患のために過剰な血液凝固反応活性化が生ずるため生体内の抗血栓性のコントロールが十分でな
くなり、全身の細小血管内で微小血栓が多発して臓器不全や出血傾向がみられる重症の病気です。

 『播種性血管内凝固』の出現率は、前年度同様0.13%(2症例)となっています。
 脳血管疾患で入院中に急性腎盂腎炎を併発し感染徴候の上昇、血小板低下を認め、血液凝固阻止剤(リコモジュリン)や抗生剤投
与等の治療を行うも改善せずに他院へ転院となった症例です。
 当院では、DPCコードを「播種性血管内凝固」とする場合は、厚生労働省DIC診断基準によるDICスコアや、実施された治療内容およ
び検査値等の推移を総合的に判断し、臨床的に根拠のある診断に基づくDPCコーディングを行っています。


②敗血症
 体のある部分で感染症を起こしている場所から、血液中に病原体が入り込み、重篤な全身症状を引き起こす全身性感染です。

 『敗血症』の出現率は、0.51%(8症例)となっています。
 入院時に敗血症と診断され、緊急入院となった重篤な症例が1症例(前年度は4症例で3症例減少)。また入院後の発症は7症例
(前年度は12症例で5症例減少)で、いずれも入院時の肺炎や、腎盂腎炎、胆嚢炎から敗血症へ移行している症例です。
 『敗血症』も『播種性血管内凝固』と同様に敗血症ガイドラインを基準に適正な診療報酬請求を行っています。

③真菌感染症
 真菌によって引き起こされる感染症です。

 『真菌感染症』の出現率は、0.06%(1症例)で、前年度0症例より1症例増加しています。
 この症例は、経口摂取不良が続いたため、中心静脈カテーテルを留置するも、その後カテーテルにより感染を引き起こし、真菌症と診断された症例です。抗菌薬等の薬物療法により軽快退院されています。

④手術・処置等の合併症
 手術や処置などの後、それらが基になって起こることがある病気です。全ての患者様に一定の割合で起こり得るもので、医療ミスとは異なります。

 『手術・処置等の合併症』の出現率は、0.26%(4症例)で、前年度5症例より1症例減少しています。
 主な症例は、ステロイド剤使用による薬剤性ショックや術後の創部離開・感染などです。なお、手術や処置などは合併症を起こさないように細心の注意を払って治療を行っていますが、起こり得る合併症については、事前に可能な限り患者様に説明したうえで、手術や処置の施行に対し同意を頂くよう努めています。
更新履歴
2022/9/27
初版 作成・公開